社史発行、その目的は
「社史」すなわち「自社の歴史を記録した冊子」。
昔ならこんなひとことで片づけられる存在でしたが、今や単なる記録を超えて「会社の活性化に役立つ有力な媒体」にまで意義がひろがっています。
今の時代に社史を作る目的とは? 想定される社史の読者によってまとめてみました。
社員に向けて 価値観共有が目的
企業理念、自社の目指す姿などを社員に改めて理解・共有してもらい、一体感、モチベーションを高めるのを目的とします。
会社の歴史を振り返り、そのDNAを継承しながら今後の運営を考えるバイブルという位置づけです。
制作段階からアンケートや座談会記事などいろんな形で社員に協力してもらえば、より帰属意識を高めることもできるでしょう。
顧客に向けて ブランディングが目的
取引先や消費者など、自社の顧客に魅力や価値を伝えることも大切な目的です。
どんな考え方で経営しているのか、どのように社会貢献しているのか、どんなビジョンを持っているのか… 読んでいただくことで、会社のポジションを明確化し、浸透させ、信頼を得る。
いわゆる「ブランディング」に役立つのがいまどきの社史です。
未来の社員に向けて 採用活動が目的
リクルーティングの一助として活用できるのがいまどきの社史。
分かりにくい業務内容や、認知度の低さで学生へのアピール方法に悩んでいる企業も多いことでしょう。
具体的な仕事内容や社員の働きぶり、これまでの取り組みなどを分かりやすくまとめた社史は、知らなかった会社への興味を引く格好のツールになりえます。
目的は自社の未来を担う社員の獲得です。
どの目的に重きを置くかによって、社史のデザインやボリュームなども変わってきます。分厚い表紙が立派なだけの“読まれない社史”にサヨナラしませんか?